今日も僕は夢を見る。夢の中で、彼女と出会う。そして夢だと気付かないまま、彼女と……。
夢から始まる、もうひとつの恋物語――
クラスでは目立たず、女の子と話すのも少し苦手。
そんな僕が偶然見つけたのは、
撮影した人物の登場する動画を作れるという、
ちょっと変わったアプリだった。
面白半分で自分の写真を登録し、
近くにいたクラスメートの女の子にも、
1枚だけ写真を撮らせてもらう。
あとはアプリが動画を作ってくれる――。
楽しみにしていたけど、
授業や宿題など日々の忙しさにかまけて、
いつしか忘却の彼方へ……。
その夜、僕は彼女の夢を見た。
放課後の誰もいない教室で、
恋人同士のように語り合う僕たち。
そして彼女は、ふいに口付けを……。
目を開けると、ベッドの中。
唇には、あまりにも鮮明な感触。
枕元のスマホには、見覚えのない表示があった。
《再生終了》
「恋人との放課後のひととき」
思い出すのは、あのアプリ。
あれは、動画を作るアプリではなかった。
写真とシチュエーションを選んで、
” 夢を作る” アプリだった。